沖田学習ゼミナーの教育コラム『おんざうぇい』

  • おんざうぇい2023年6月


  • 2023.06.01

  • 赤バラ横

    進路実現

    その昔、そんなに大昔ではありませんが(笑)、私たちも受験生の頃がありました。志望校の決め手となる材料はそれなりにあったわけですが、今日のようなネット社会ではありませんでしたし、情報には限りがありました。そんな中で何となく志望校を決めていた受験生は多かったように思われます。そして進学後に「こんな学校だったのか」と初めて知ることが少なくなかったのではないでしょうか。

    私たちが進学指導をする上で気を付けていることがいくつかあります。まずミスマッチにならないことです。生徒の性格や特性と学校の指導がちゃんとマッチしていることが重要です。また学力レベルがマッチしていることも大切なことです。マラソンでも、集団の最後尾でついていくのはとても苦しいことです。でも逆に、厳しい環境を与えられた方が伸びていくタイプの生徒もいます。学校の特色と自分の学力や特性をよく理解した上で、受験校を決めることが重要です。

    しかし、まだ時間的猶予がある段階では、「行きたい学校」を決めることの方がより大切です。進学する学校に入るのはあくまで本人ですから、本人がその気になることは大きな原動力になります。たとえ現時点の学力が少々足りない場合でも、やる気になって行動していくことで、大きなハードルをこえていくことができます。「今の段階で行ける学校」を選ぶのでは、あまり成長を望めないでしょう。

    子どもたちが進学する中学や高校はゴールではありません。長い人生の中で次のステージへのステップになっていくものです。しかし、受験は人生の節目となっていくところであり、それをどんな姿勢で過ごしていくかによって、人生は大きく変わっていくことでしょう。そのようなことからも「行きたい学校」を探すことが、大きな意味を持つことになります。

    そこで、教育ネット21では、今年も「進学情報フェスタ2023」を開催します。福山周辺の公立・私立の中学・高校18校が一堂に集まる学校説明会です。それぞれの学校ブースで、目の前で個別に説明してくれますので、素朴な疑問も遠慮なく質問できます。関心のある学校、気になる学校、色々な学校の様々な特色を知る大きなチャンスです。受験学年に限らず、学校選びのきっかけにしていただくことを願っています。ぜひ「行きたい学校」を見つけてください!

    進学情報フェスタ2023

    ・日時 6月11日(日)

    《前半の部》12:30~14:00  《後半の部》14:20~15:50

    ・開催場所 福山市立福山中高等学校 大望館

    ・参加無料・完全予約制

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    わかったつもり

    学校の定期試験や単元テストの後には、生徒からその結果を報告してもらっていています。学校のテストというのは、当然のことながら、学習内容が理解されているかどうかを確認するためのものです。進度に応じて一歩ずつ理解を積み上げていくことで、学力はついてくるものです。テストの結果は、決して他の人と比較するのではなく、生徒本人が満足できる結果だったかどうかを検証するための材料とすることが重要です。子どもたちも高得点を取りたいのは当然のことです。我々も良かったところはどんどんほめて、勉強へのモチベーションを高めてもらいたいと常々考えています。

    テストの結果を報告してもらうとき、得点の良し悪しにかかわらず、生徒本人からその要因についての自己分析を聞くようにしています。特にこれまでに比べ得点が急上昇した生徒には、どんな取り組み方をして成功したのかを、他の生徒の前で話してもらいます。上手くいった生徒の勉強法で参考になることは、他の生徒も自分の学習にぜひ取り入れるべきです。

    一方、思うような結果にならないこともあるものです。そうなったのは、必ず何か原因があるはずです。そもそも試験勉強をする意欲が足りなかったのかもしれませんし、取り掛かるのが遅くて十分な時間を取れなかったのかもしれません。また試験勉強のやり方が悪かったのかもしれません。そのような生徒の心の中は「試験勉強を頑張ったのに、満足できる得点が取れなかった…」というところでしょうか。おそらくは、自分なりに勉強して「わかったつもり」になっていたが、実のところ「本当にわかった」というところまでは達していなかったということなのでしょう。

    試験勉強をする上でまず心がけてほしいのは、教科書をよく読んで理解するすることです。教科書には、なぜそうなるのかという仕組みや、理解すべき基本的なことが説明されています。それをしっかりと理解しないままに難しい問題がたまたま正解したとしても、本当の意味での実力にはなりません。応用問題は基礎基本の理解の上に成り立っているのです。ただ、教科書が大切とはいえ、まとめノートを作ろうとして教科書の丸写しをするのは感心できません。単なる作業になってしまって、内容が頭の中を素通りしてしまうのでは意味がありません。「労多くして功少なし」とならないことです。

    また理解をしたつもりになっていても、いざ本番で、「やったことがあるけど…はて、どうだったっけ」となることがあります。これはトレーニングが少ないために、アウトプットできないというものです。特に学年が進み、問題が難解になればなるほど、ちゃんとアウトプットできるまで反復してトレーニングすることが重要になってきます。一度わかったからできるとは限らないのです。

    そしてテストのその後も大事です。テストは学習内容の理解度を数値化するだけのものではありません。どこを理解できていないかが見つかるわけですから、それを利用しない手はありません。勉強とは、新しいことを知るだけでなく、間違いを見つけて修正していく作業でもあります。

    勉強は自分だけのものです。それぞれが自分自身のやり方を見つけてくれることを願っています。

     

    大蒜の花


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