沖田学習ゼミナーの教育コラム『おんざうぇい』

  • おんざうぇい2020年9月


  • 2020.09.02

  • 郡上八幡 吉田川

    勉強は個人戦?それとも団体戦?

    保護者懇談会で、あるお母さんがおっしゃいました。「父親が『塾が楽しいとはどういうことだ?』というんです(笑)」 おそらく、お父さんのイメージからすれば、「難しいことを勉強する塾の授業が楽しいと感じるなんておかしい! もっと苦しくてつらいはずだ。塾で何をやってるんだろう…」ということなのでしょう。私たちとしては、してやったり! なぜなら生徒たちに楽しく勉強に取り組んでもらうことが、私たちの一番の使命だからです。

    当然のことながら、生徒の学力を向上させることが学習塾に通う目的です。しかしながら、塾で過ごす時間には限りがあり、四六時中子どものそばにつきっきりになって勉強を教えることなど不可能です。大切なのは、勉強に取り組む姿勢や習慣、動機をしっかりつけていくことです。そのためには勉強が楽しいと感じてもらうことが大前提となります。子どもたちは敏感です。不思議なもので、私たち教師側が楽しく臨めない授業では、生徒たちもしんどい思いで授業を受けているものです。素朴な疑問を大切にしながら、あれこれと考えをめぐらせたり、考えを積み重ねることの面白さを感じるような環境づくりが重要です。また、競争心を刺激するための工夫も必要です。そこから子どもたち自身のさまざまな工夫も生まれてきます。

    先日授業後、教室に生徒の忘れ物を見つけました。毎週のように行う社会科の小テスト対策に作ったであろう『想定問題集』です。出題範囲を網羅するように、想定される問題を自ら考え、手書きで書いたノートでした。これほどていねいに作れば、作る間に覚えてしまうだろうと思われるほどの出来です。テスト前の休憩時間などは、生徒同士でそんな問題を出し合って確認しているようです。

    そんな光景を目にするたびに思うのは、『勉強は団体戦だ』ということです。たしかに勉強をするという行為は、自分でじっくり考えて論理を積み上げたり、表現することでスキルをアップさせたりしていくものですから、個人競技的な要素が大きいというのが原則です。ですから、学校による学習進度の違いや習熟度の違いなどの個別の事情によっては、個別指導による授業が効果的である場合もあります。しかし、集団授業では他の生徒が頑張る姿も、失敗する姿も自分への刺激にしてモチベーションを高めていくことができます。競い合う中で自分を高め、結果的に全体のレベルアップにつながるという好循環を生みます。それは社会の縮図でもあります。日々を生きていくためには、さまざまな課題を乗り越えなければなりません。現実逃避することなく、一つひとつのハードルを越えて、意図することを実現していかなければなりません。もちろん、全てが思い通りになるわけではありませんから、失敗したら、試行錯誤したり、人の助けも得たりしながら前進していくことになります。

    先日学力テストの解説を行った際には、授業が終わり生徒みんなが退席する中で席に着いたままうつむいて動かない生徒がいました。どうしたものかとたずねてみますと、この夏一生懸命に頑張ったのに、学力テストで思うような得点が取れず、不甲斐なく、悔しい思いから落ち込んでいるというのです。『少年老い易く学成り難し』ということわざがありますが、これは「若いうちはまだ先があると思って勉強に必死になれないが、すぐに年月が過ぎて年をとり、何も学べないで終わってしまう、だから若いうちから勉学に励まなければならない」という意味のことわざです。一方この生徒は、授業でわからないことがあると、授業後に居残って質問をしてくれるような勉強熱心な子です。努力を続ける者には、少々時間がかかろうとも必ず結果がついてきます。この生徒の姿に触れ、その思いに応えるべく、しっかりと導かなければならないという責任をあらためて痛感させられました。

    今年はコロナ禍でリモート授業を経験する中で、生徒が一堂に会してのライブ授業の意義や尊さを感じ、また学習塾に課せられた使命の重さを考えさせられました。子どもたちの知的好奇心を刺激し、やる気をますます高めるような授業を目指して、我々も日々精進です!

    いがわ小径


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