サンシュユ

「英単熟語トレーニングジム」開催報告

教育ネット21主催の「英単熟語トレーニングジム」を3/15(日)に銀河学院高校で開催しました。昨年までは7月に行っていましたが、新中3生の受験生としての自覚を促すという意味合いもあり、春の開催となりました。朝9時に集合して17時に解散するという長丁場のイベントですが、休日にもかかわらず教育ネット21加盟塾の生徒約100名が集結し、英単熟語の暗記に勤しみました。

このイベントでは最初に100問の自己認知テストを行い、自分の実力がどれくらいあるのかをまず確認します。そしてそこから《暗記タイム》⇒《50問テスト》⇒《採点・得点報告》というのを8ラウンド繰り返していきます。取り組むのは、広島県公立高校入試15年分から抽出した頻出単語・熟語500個です。この500個は、入試問題によく出るというだけでなく、受験生にとって盲点になりがちな英単熟語や、「これは覚えておいて欲しい」と考えられるものを、加盟塾のベテラン講師陣が一つずつ吟味して選び出したものです。

小中高校で学ぶ英単語数の推移 (実施年度と語数)
高校 1982年~

1400~1900語

1994年~

1900語

2003年~

1800語

2013年~

1800語

2022年~

1800~2500語

中学校 1981年~

900~1050語

1993年~

1000語

2002年~

900語

2012年

1200語

2021年

1600~1800語

小学校 2020年

600~700語

合計 2300~2959語 2900語 2700語 3000語 4000~5000語

世界に羽ばたける国際人材を育成するという時代の要請から、教科書に使われる語彙は難しくなり語彙数も格段に増えています。毎年1月に実施される大学入学共通テストの英語、今春2026年のリーディング(100点満点)に出題された総語数は5,609語でした。80分という限られたテスト時間の中で本文の内容から解答根拠を素早く見つけたり、本文とは別の表現で正しく言い表す選択肢を選んだりするためには、語彙力をつけて問題文をスピーディに理解する力が求められます。またリスニング(100点満点60分)の放送語数は約1,619語でしたが、2回放送する問題は配点の40%で、60%は1回しか放送しません。1回の放送を確実に聴き取る力も必要になってきます。2020年まで行われていたセンター試験では、基本的文法力の定着を評価する面も強かったわけですが、現行の共通テストでは文法力は備わっていることを前提に、より深い読解力や解く速度が求められているわけです。

このように大学入試をはじめとした、英語教育のレベルが一段とアップしている今日ですが、公立中学校では日頃単語テストがほとんどないということもあり、『よく覚えている生徒』と『あまり覚えていない生徒』の格差は大きくなっているように感じます。小学校での英語が『聞く』『話す』ことに重点が置かれており、中学校からの『読む』『書く』英語に上手く順応できていない生徒が少なくないことが要因の一つだと考えられます。中学校の授業でも対話重視の方向性に変化していることから、やることが沢山で、単語を覚えさせるというような基本的なことがないがしろになっている面もあるのかもしれません。福山市の公立中学校では、自然な形での英語習得を目指し、2019年度~2024年度の6年間「ファイブラウンド・システム」という教科書の学習アプローチを導入・実施しましたが、単語力や文法理解において思うように成果が上がらず、2025年度からは学校単位の裁量での運用となっています。

英単熟語トレーニングジム

さて「英単熟語トレーニングジム」の暗記タイムでは、生徒たちはノートに書いて覚えたり、単語を隠して反復したり、各自が工夫しながら自分のやり方で記憶に刻んでいきます。それぞれ例文が載っているので、使われ方も確認しながら覚えます。

序盤は基本的な英単熟語が多いのですが、ラウンドが進むにつれて難しいものが増えてきます。疲れてきて緊張感も緩みそうになる瞬間もありますが、となりの席では他塾の生徒が頑張っていますから、自分も奮起せずにはいられません。テスト後の採点は、となりの人と交換して行います。そんなことも刺激にしながら一日頑張り通しました。終盤の7~8ラウンドは、序盤1~3ラウンドの成績によって、発展的な内容の「超人コース」と、基礎的内容の復習と発展的内容の「鉄人コース」に分かれ、自分のレベルに合う内容に取り組みました。

そして最後に修了テスト100問で、丸一日努力した成果を確かめました。終了後、全員に感想を書いてもらったのですが、自分なりの覚え方を知ることができたり、英語に自信がなかった人が「やればできる!」と感じることができたり、それぞれが手ごたえを感じてくれたようで、みんな達成感に満ちた表情でした。

当日会場までは、車で送ってもらった人もいれば、電車で来た人、結構な遠距離ですが自転車で来た人もいました。自転車で来てくれた生徒たちは、ちょっとした冒険気分で非日常を楽しめた面もあったようです。生徒たちが日々益々たくましくなっていくのを感じています。

黄色たて